
来年子どもが進学するし、そろそろマイホームが欲しい。夫の年収は350万円で、私のパート収入が100万円。できれば1戸建てが欲しいけど、住宅ローンはいくら借りられるかしら..?
こんな疑問にお答えします。
借りられる額4,223万円です
住宅ローンを組む際、無理なく返済できるかを審査する項目に、返済比率(返済負担比率)があります。
返済比率の基準は年収によって分かれており、年収400万円以上で35%、年収400万円未満で30%となります。
注:この年間返済額ですが、自動車ローン、教育ローン、カードローン、クレジットカードによるキャッシングや商品の分割払い、リボ払いを含みます。
要するに、他に借金があればその分返済比率が高くなる=借りられる額が少なくなる
ということになります。
それでは質問者様の借りられる額を計算してみます。
年収:夫350万円+妻100万円(収入合算)=450万円
年間返済可能額:450万円×35%(返済比率)=157.5万円
金利:1.56%(フラット35)
返済期間:35年
1575000*((1+1.56/100)^35-1)/(1.56/100*(1+1.56/100)^35)=4,223万円
※上記計算式をグーグル検索すると答えがでるよ
答え:4,223万円
ただし、上記金額はあくまでも計算上です。全額を借りられるかは、担保不動産の評価、信用情報等を含めた総合的な判断となります。
変動金利と固定金利でも違ってくる
先ほどは固定金利で計算しましたが、変動金利となるとさらに借りられる額が増えるかも?
現在フラット35の金利は1.56%程度。(融資率9割以上)
銀行が取り扱っている変動金利であれば半分以下です。とくにネット銀行は安すぎる!
最安値はau自分銀行の0.38%、次に住信SBI銀行の0.41%です。
それでは、変動金利0.41%で借りられる額を試算してみます。(他は同条件)
固定金利1.56%→4,223万円
変動金利0.41%→5,125万円
その差なんと902万円!
ちいさな家がもう一軒建つかも…。
変動金利は35年間0.41%で推移した場合の試算です。将来、金利が上昇する可能性は当然ありますが、比較すると金利の影響の大きさが実感できます。
「借りられる額」=「返せる額」ではない?
変動金利0.41%が35年続くと仮定して、返済比率35%MAXで借りれる額5,125万円は、はたして返せる額でしょうか?
夫婦合算した年収450万円。返済比率35%の年間返済額は157.5万円(月額13.1万円)でした。
年収450万円から社会保険料、税金等を控除したあとの手取りを350万円程度とした場合、月額にすると29.1万円。
29.1万円(手取り収入)-13.1万円(住宅ローン返済額)=16万円(残るお金)
毎月の生活費と今後発生するお子様の教育費等を考えたとき、16万円という数字は「切り詰めればなんとかなる」数字でしょうか。
ということで、住宅ローンを考えるとき「いくら借りられるか」ではなく、今後の生活資金、教育資金、将来への備えにいくら必要か。
そこから住宅ローンの返済にいくら充てられるのか「いくら返せるか」を考えた予算計画を立てたいですね。
まとめ
一般的にある程度生活の余裕を残すためには、返済比率の理想は20%以下と考えらています。
ただ、それも一般的な話であり、各家庭の家族構成や求める生活水準によって変わってくるものです。
おすすめは「世帯収入の見込みを低めに」設定し、「生活資金、教育資金等の必要資金以外に貯蓄ができる」返済プランを組むこと。
無理してローンを組んだばかりに返済が滞り、「せっかく手に入れた家を手放した(泣)」なんてことは避けたいですから。
それではごめんください。<(_ _)>